2016.9.4
こんにちは。
ChihiRoボイス・ボーカルスクール ボイストレーナーの鈴木智大です。
もう9月ですね。
この第3四半期が過ぎたらもう年末まで残すところ3ヶ月、ですね。
年越しの時には充実した2016年だったと思えるように1日1日を大切にしていきたいと思います。
さて皆さん、「歌の練習の時に使うモノ」というと何を思い浮かべますか?
マイク、譜面台、歌詞、レコーダー、飲料水などでしょうか。
その中でもこの歌詞についてお話したいのですが、
最近はパソコンの普及率も高く、歌詞は印刷して使うという方が圧倒的に多いと思います。
もちろん、OKです。
でも歌詞は、歌の練習の段階では手書きの方が良いのです。
歌を生業としている方がLIVE等の現場で使う場合、
共演者に配ったり、自分で現場使用することもあるため、歌詞をしっかり印刷して使った方が良いですが、今回お話したいのはあくまでも歌を自分で練習する時のお話です。
私が音楽学校にいた時は、歌唱実技の授業の度に毎回手書きした歌詞を持って行って練習しておりました。そしてその歌詞を先生に渡してピッチが不安定なところ、リズムがずれるところ等、ペンでチェックしてもらうのです。
そしてチェックされたところは徹底的に自主練で改善を目指して、また新しく歌詞を書いて歌唱実技の授業に臨むのです。前回チェックされた箇所はチェックされないように。。。
これの繰り返しでした。
私の場合は授業のために半強制的にこのようなことをしておりましたが、
実際やってみるとかなり良い習慣です。
(手書きした歌詞には愛着がわきますし。。。)
通常、自主練をする場合は授業とは違うので、毎回新たに手書きする必要はありません。
一度しっかり手書きしたものに補足でどんどん注意事項などを書き足していってみて下さい。
あなたオリジナルの歌詞カードが出来上がります。
どのように表現するのか、どのように発声するのか、強弱はどうか、など、自分に対する注意点を細かく書いていくのです。
Aメロ・Bメロ・サビ、小分けにして練習をしていき、ピッチがいつもズレてしまうところは無いか、メロディーが不明確なところは無いか等、苦手なところが無いかどうか洗い出していきます。
それらを全て払拭できた時、「苦手な歌」が「得意な歌」に変わっているはずです。
また、書くことで歌詞を覚えます。覚えると感情表現がとてもしやすくなるのです。
カラオケでは歌詞が親切に出てきてくれるため、覚えるということをしなくても歌えてしまいます。
しかし、歌をしっかり練習する場合は違います。
ピッチやリズム、発声技術の先には感情表現も行わなければなりません。
歌詞を見ずに、自分の言葉として感情表現するためには覚えることがとても大切なのです。
パソコンやスマホの時代ということもあり、私も文字を書くという機会はめっきり減っておりますが、
今でも歌詞だけは手書きで書くように心がけています。
気持ちを込めて、一つ一つの歌詞の意味と向き合っていくことで
感情移入できるようになり、良い歌が歌えるようになっていきます。
是非、練習用の歌詞は手書きで書いてみてはいかがでしょうか。
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