【国土交通省・航空保安大学校でのボイトレ授業実施!!】

2017.11.25

こんにちは。
ChihiRoボイス・ボーカルスクール 代表ボイストレーナーの鈴木智大です。

先日11月21日、大阪にある国土交通省・航空保安大学校にて、ボイストレーニングの授業を行って参りました。

航空保安大学校は、航空管制官を目指す方々の教育機関で、皆さん立派な国家公務員です。
(警察で言うところの警察学校みたいな感じをイメージしていただけると分かりやすいです)

空港の管制塔からマイクを通じて飛行機とコンタクトをとりながら、事故が無いよう円滑な運航をサポートする大切なお仕事を担っています。

一昨年くらいから半年に一回ペースで授業を行っているのですが、皆さんほぼボイトレ経験なし。
ボイトレの「ボ」の字にも触れたことが無いような状態から2コマの授業を行いました。(1コマ100分×2)

マイクを通じて飛行機内へ指示を出したりするため、言い間違い、伝え間違い、聞き取り間違いは航空事故に繋がりかねない重大なこと。

管制業務における言語は全て英語で行うそうですが、
今回のミッションは、「言語に関係なく、マイクを通じて一度で正確に言葉を伝えることが出来るようにする為の明瞭な声づくり」です。

【講義目的】
・言語や精神状態に左右されずに、明瞭な声で相手に正確に言葉を伝えること。

【講義内容】
・腹式呼吸や喉あけという基礎
・声を共鳴させるメカニズム
・滑舌トレーニング
・一人一人に対してのボイストレーニング

主にこの4つを行いました。

ボイストレーニングを受けたことがあるという方ばゼロ。
その中で一から説明と実践を40名近い人達へ行うのは大変なことですが、殆どの方に理解していただけたようなのでこれからもボイストレーニングを重ねて言っていただけたら幸いです。

特に目立った点として・・・
子音が弱い:例えば「さ(SA)」を発音する際に「S」が弱く「あ」に聞こえてしまう。
声が小さい:腹式呼吸が不慣れなため声が小さく張りがない。
語頭と語尾が不明瞭:一つの文章の音読において、初めの言葉と最後の言葉が聞き取りづらい。

が挙げられました。

それに対して、子音の発音(調音点の調整)の改善、腹式呼吸、早口言葉と子音トレーニングなどを実施。
授業後半には一人ひとりに合わせたボイストレーニングを時間掛けて行った結果、最初は全然声が通らなかった人もだいぶ聞き取りやすく話せるようになった事が何より嬉しく感じました。

最初と比べて良い変化があり、それを自分自身でも実感してもらえた瞬間はとても素晴らしい瞬間。
とは言ってもボイストレーニングは継続がとても大切なので、その点も踏まえて自宅でも出来るトレーニングなどもお伝えさせて頂きました。

皆さん初めての経験で熱心に取り組んで頂けました。

あっという間の200分でしたがとても有意義な時間でした。
これが日本の航空の安全の一部に役立って頂けることを願っております。

そしてこういった活動によって、ボイストレーニングがより一般の方にももっと身近で必要な存在であるということが広められたら嬉しく思います。

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